《MUMEI》 . しかし、蒲生くんはなんにも気づかないようで、眩しい笑顔のまま、わたしに近づいてきた。 そして、なにをするのかと思えば、 いきなり、わたしの肩に腕を回してきたのだった。 ……………なにっ!? なんのつもり?? 予期せぬ事態に、本気でビックリしていると、 蒲生くんは肩に回した腕を、思い切り引き寄せた。 結果、わたしたちの身体がピッタリ寄りそう。 わけがわからないわたしに、蒲生くんはグイッと顔を近づけて、爽やかに言った。 「お前、ドコ行ってたんだよ〜!探しちゃったじゃん!!ひとりでフラフラすんなって☆」 …………。 ………………はぁ?? まったく意図が読めない。 . 前へ |次へ |
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