《MUMEI》 . わたしは眉をひそめた。 「なんのこと」 言ってるの?、と尋ねるよりも早く、 蒲生くんは女の子たちの方を振り返って、早口で一気にまくし立てた。 「連れも見つかったし、もう帰るわ!また、別の日誘って〜」 「それじゃ☆」と爽やかにほほ笑んで、女の子たちに手を振る。 そのまま彼は、わたしの身体をズルズル引きずるようにして、その場を後にした。 しばらく歩いた先にあったファストフード店に、わたしは蒲生くんに連れて行かれた。 彼がおごってくれたジュースを飲みながらわたしは、………それで?と尋ねた。 「さっきのマネは、一体なんなの?」 出来るだけ、落ち着いた声で言った。ホントはそれどころじゃなかったけれど。 …………だって!! 蒲生くんに、 抱かれちゃったんだもんッ!!(肩を) . 前へ |次へ |
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