《MUMEI》 「──ミツカ」 「ぇ」 誰かが‥目の前に立っている。 背の高い、男の人‥。 「‥こー‥ちゃん‥?」 「悪ぃ、燥ぎ過ぎたよな──」 聞き慣れた、声。 差し延べられた、手。 「ほいっ──立てっか?」 「う、ん‥」 ──こーちゃんの手。 安心する──。 「こーちゃん‥っ」 「っ? ‥ミツ‥」 「どこにも行かないで‥」 「‥ぇ」 「お願いだから──‥独りに‥しないで‥」 駄目‥。 泣いちゃ駄目だってば‥っ。 「──ずっと──」 「‥っ‥?」 「ずっといるから。お前の側に──」 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |