《MUMEI》

──ゴメン璃月っ‥後で絶対返すからっ。


てか‥買っちゃったはいいけど‥ほんとに効果あるのかな、これ。


【身に着けるだけで貴女の恋が叶います】


いくら何でも‥それだけで叶うもんかなぁ、恋って。


よしっ──取りあえず試してみよう♪


「──姉ちゃ〜ん! 洵兄ちゃん来てるよ〜?」


「マジッ!?」


てか、ぇ‥ちょっ‥来てるって‥?


「よう! 菜月!」


「何で玄関の中まで‥?」


「決まってんじゃん! 俺らそういう関係だろっ?」


「ぇ、どういう‥」


これってまさか?


この石の効果‥!?


「どうしたぁ? 遅刻すんぞ?」


「ぅぁ‥うんっ‥!」


洵が迎えに来てくれるとか有り得ない‥。


しかも何か、いつもと違うし。


「って何で手とか繋いじゃってるの!?」


「ん? いいじゃん」


「ぇぇ‥」


何か洵っぽくない‥。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫