《MUMEI》 「…あ!?」 退屈そうに側の木の枝に脚を掛け 逆さにぶら下がりながら 紙とその上の力晶を眺めていたリツが声を上げ その声にFSLに目をやっていたジンが顔を上げる 「…融けてきたか?」 「ああ。なんだよコレ…すげーな」 紙の上の石はゆっくりと液体になり 少しずつ紙に染み込んでいく やがて紙は真っ赤に染まり、またすぐに白に戻る ジンはそれを見て岩に歩み寄り、紙を手に取った。 リツも木から飛び降りた 「成功だな…。リツ」 リツがジンの持つ紙を覗きこむと そこには赤く、文字が浮き出していた。 前へ |次へ |
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