《MUMEI》

「──うんっ」





そういえば、昔も──こーちゃんは時々こうやって、アイスをパンケーキに乗せてくれたっけ。





「‥?」





こーちゃん‥何だか辛そう‥。





『このままじゃ‥‥‥おかしくなりそーで‥‥‥』





私の記憶が‥こーちゃんにとって大事なものなんだとしたら。





早く‥思い出させてあげなくちゃ‥。





だけど‥‥‥。





写真を見ても、話をしても‥こーちゃんが何かを思い出した様子はなかった。





‥どうすればいいんだろう‥。





君に私を思い出してもらうには‥。

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