《MUMEI》 ‥考えた。 少しでも早く‥欠片でもいいから思い出してもらいたい。 ──君の為にも。 「こーちゃん」 「っ‥?」 「ごめん‥ちょっとだけ待って‥? すぐ‥」 すぐに方法を考えるから‥。 「‥‥‥‥‥‥‥」 ──溶け始めたアイス。 ──洩れた溜め息。 「‥?」 「──まずさっ、ちゃんと食わねーと」 「‥でも‥」 「アイス溶けてっぞー?」 「──うん‥」 私はゆっくりと‥パンケーキにナイフを入れた。 前へ |次へ |
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