《MUMEI》

ビクッたぁ‥。


マジでキスする気だったよ、洵‥。


何かちょっと別な意味で調子狂うなぁ‥。


今までは全然、あたしの事気にしてる風じゃなかったし。


「菜月〜」


「きゃあ!?」


「何ビビッてんだ?」


「近いって‥!!」


「そんなに叫ぶ事ねぇじゃん?」


「だってビックリしたし‥」


何か、物凄い効果なんですけど‥。


こんなに効果あるなんて思わなかった‥。


振り向くどころか、何かもう何ていうか‥。


「んー? どうかしたのか?」


「いやっ‥何でもない何でもない♪」


──ビックリだ。


身に着けるだけで、ってほんとみたい。


こりゃ凄いわ‥。

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