《MUMEI》
手紙と守校長
・ ジン・W・Ruhielear 君

・ 翡翠 龍翼 君




君達に私の元に来てもらいたい


《鍵》は守校長に渡してある



・       FLLUA





「…てある…フルア」
リツが読む。


簡潔、且つ威厳を感じる手記だった。


「よーするに…」

リツが頭をかいた
「守校長のとこに、行けばいいんだな?」


ジンは頷き




「…あのジジイ、すんなりあってくれりゃ良いけどな…」

顔をしかめ
小声で呟いた















守校長室前廊下


天井は高く、

廊下の幅は広い





「でたぁっ」


リツはFSLに圧縮データ化して物体保存しておいた剣を取り出して構え、楽しそうに眼を輝かせた。


ジンは面倒臭そうに、腰の左側に付けたホルスターから、十五cmほどでちょうど手に握れるくらいの、黒い円柱状のものを取り出す。
それは両端に澄んだ玉が埋め込まれた様に見えた。



「ったく…とんだ番犬もいたもんだ」


そして身の丈10mはありそうな、牙むき出しの巨大な双頭犬を眺めた。



*

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