《MUMEI》

おや、二人はまた忙しくなってきたようだ。








私は先ほど言い忘れてしまったことがある



彼らを見守っていくにあたって必要不可欠な知識だ



彼らがドタバタとしている間に、話してしまおうと思う。



創世主たる聖なる翼は、

この世に生命ととも色彩を与えた

それらは物体の"色"であり"個性"だ


時が経つに連れ

変異以前の花たちが美しい‘色’を進化、深化させたように




人間の場合には

自然と共生していくなかで大いなるその力を取り入れ

個々の生命エネルギーに特有の性質を持つようになった




普通の人間にはほとんど関係の無い話だが


ジンたちの様な立場となると"属性"について学ぶ必要がある


古代遺跡の石碑に刻まれた古文に

次の様な記述がある





水は炎の熱き意志を絶やし

炎は地に芽生えし新芽を焦がす

地は時に風の自由を奪い

風は闇に染まりし大気を切り裂く

闇は光をその想いに飲み込み

光は鋭く輝く矢となり天に構えし太陽をも射抜き

天から降りし太陽の強き思いは泉の潤いをも奪う



…このように


全てが循環し、関連するために《相性》たるものがあるのだ



ジンが風の

リツは炎の力を受けて生まれた


それぞれ地、水の属性との相性が悪い…ということが分かるだろう




ちなみにいうと

今、ジンたちが奮闘している双頭犬…


守校長のペットの一匹で名を"ペイン"というのだが


属性は、闇である






…そろそろカタがつく様だ。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫