《MUMEI》
勢いあまって…
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蒲生くんは、わたしの様子に気づかずに、さらに言った。


「一生懸命、住所聞き出そうとしたんだけど、ラチがあかなくて、終電も出ちゃうし、どっか泊まらないと……と思ってホテルに行ったんだ。

部屋に入った途端、小早川が勝手に服を脱ぎ出して、ベッドに横になってさ。ビビッてたら、お前、俺の目見て、はっきり言ったんだよ。


『俺と一緒に寝るんだ』、って。


本気??と思って勘繰ってたら、そのうちひとりで眠り込んじゃって、『アレ?』みたいな。

ヤる、ヤらないどころじゃなかったよ。寝込み襲うのはイヤだし。ヤったとしても、起きたとき、お前、ゼッタイ記憶ないと思ったから」


そこまで話すと、彼は思い出したように笑い出した。


「あの時の寝顔がすんげーあどけなくて、気持ち良さそうでさ〜。こりゃ、邪魔しちゃダメだなって、俺もおとなしく、隣で眠ったワケ」


ことの真相に、わたしは顔から火が出るくらい恥ずかしくなった。

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