《MUMEI》
誤解
.


わたしはちらっと蒲生くんの顔を見る。

予想通り、彼はビックリした顔をしていた。

わたしは顔が赤くなるのを感じた。


しばらく呆然としていた蒲生くんは、

「マジ?」と尋ね返してきた。


「俺のこと、好きなの?」


わたしはもう後に引けなくなって、


意を決して、頷いた。


すると、蒲生くんは、


素っ頓狂な声をあげた。


「ウソ!?マジで言ってんのッ??」


信じられないと言わんばかりの言い方だった。

彼の反応に、わたしが面食らう。

蒲生くんは、ベッドに座り直して、ぼやいた。


「俺、てっきり小早川に嫌われてるって思ってた……」





…………。



………………。



……………………えっ!?





.

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