《MUMEI》 「──ハイっ、自慢の妹っす☆」 「それと──彼女、ね」 香坂さんが付け足したら、こーちゃんがほっぺたを赤くした。 「──っと、茶ぁどっすか? 須崎もさ、上がってかね?」 「ぁ、私はいいですよ〜お邪魔しちゃうとあれですから♪」 「‥ぇ‥」 「じゃっ、また♪」 「──有里っ‥」 「ほ〜らっ、彼女なんだから彼氏から離れない♪」 有里に押されて、私は軽くこーちゃんにぶつかった。 そうしたら、香坂さんがクスッと笑った。 「それじゃあ私もお暇しようかしらね──」 前へ |次へ |
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