《MUMEI》

そうだった‥!


洵の部屋とあたしの部屋は向かい合ってて、やろうと思えばベランダ越しにお互いの部屋を行き来出来るようになってるんだ。


「で、何しに‥?」


「んー? ちょっとな〜」


「『ちょっと』って何っ‥?」


「だって俺らせっかく家族みたいな関係なのに隣り同士に住んでんのって、何か勿体なくね?」


とか言って、洵──ベッドに座った。


「ちょっ、それあたしの──」


「おーっ、結構いいベッドじゃん!」


聞いてないしっ。


ていうか遊んでるし思いっ切り‥。


そういえば‥洵があたしの部屋に来たのってすんごい久し振りな気が。


「って事でヨロシクなっ」


「ぇ」


「同せ──」


「ダメーッ!!」

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