《MUMEI》 ・・・・「・・・何が起きた」 身動きひとつ、詠唱すらしていない仮面の男の前で昏倒してしまったエドを見て、カイルは思わずそう零していた。 無詠唱魔法や魔術という可能性は低い、エドを卒倒させるほどだ。それほどのものを無詠唱に出来る人間はいない。しかし先天的な魔眼保持者ならば話は変わる。 そもそもあれの効果範囲は、人数の制限はあるのか。 カイルにとってこの敵は最悪の相性にあった。カイルが得意とするのはあくまでも、物理的な戦闘なのだ。魔法や魔術であろうと、それが物理的な攻撃であれば迎え撃つ手段はあり、回避も可能になる。 だがあれは違う。回避不能であり、そしてカイルの魔力抵抗は低い、くらえば一たまりもないのは彼自身がよく理解していた。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |