《MUMEI》

「何か冷たいね──」

「マジで意味分かんないんだけど。──ね?」

「‥‥‥‥‥‥‥」





そんな中立ち止まってくれたのは──1人のお婆さんだった。





「ふふ──やっぱり綺麗ですねぇ」

「──ぇ」

「コウ君の写真、いつも楽しみにしているんですよ──」

「──私も! コウの写真見ると、やな事とかどうでもよくなっちゃうのよね〜」

「オレもオレもっ」

「───────」

「さて、わたしも手伝わせてもらいましょうかね──」

「私も協力するよ?」

「よしっ、一肌脱ぐかぁ!」

「っ─────」





──嬉しくて、涙が出そうだった。

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