《MUMEI》 「──おっ、おっかえりぃ♪」 「ただいま──遅くなってごめん‥」 「気にすんなって──ほら、飯出来てっぞ〜?」 「───────」 こーちゃん──記憶が戻ってから本当に明るくなった。 「はかどったか? 宿題」 「うん」 手を洗いながら、答える。 内心、凄くハラハラしていた。 ‥気付かれちゃったらどうしよう‥。 「ぉ‥そーだ、デジカメ──」 「ぁ‥うんっ、ありがと‥」 慌てて、こーちゃんに返した。 ──晩ご飯を食べながら、私はまだハラハラしていた。 いつもより、こーちゃんが私を見ている‥そんな気がして。 前へ |次へ |
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