《MUMEI》 「何で──俺の写真‥」 「──ごめんっ‥」 「みかん‥?」 「私が‥‥‥」 「お前‥?」 「この前‥‥‥こーちゃんに内緒で‥‥‥駅前でポストカード配ったの‥。それで‥‥‥色んな人達が沢山手伝ってくれて──みんなこーちゃんの事応援してくれて‥」 「この前、って──デジカメ持って須崎ん家行った日か‥?」 「うん‥」 ‥ビクビクしながら頷いた。 「有里の家で‥ポストカード作って‥‥‥」 「───────」 「こーちゃん‥『このままでいい』って言ったけど‥ほんとは我慢してたでしょ‥? もっと沢山の人達に笑顔になってもらいたいって‥そう‥思ってたでしょ‥?」 「みか‥‥‥」 「だからその為に‥‥‥何が出来るかって考えた‥。それで‥ポストカードを作って配ろうって‥。──そうすれば、みんなにこーちゃんの写真を見てもらえる‥って‥」 「それっ‥自分で全部考えたのか‥?」 前へ |次へ |
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