《MUMEI》
勝てる
「はぁ…はぁ…」


「ダッシュだダッシュ!!


ランニングじゃね〜んだよ!!


勝手にスピード緩めんな!!」


「はぁ…はぁ…
はい!!」



















下校する生徒たちが自転車に乗り、


下り坂を過ぎ去って行く。


そんな中、


その坂を何度も何度も繰り返し走る。


海南高校の下校時間には、


見慣れた光景。


通学路にたまたまあるその坂は、


海南高校の運動部の練習場所。


もちろんその坂を使って練習するのは、


「未來お前もだぞ!!」


ハンド部も例外ではない。


「わかってますよ!!」



















体育館の使用時間に限りがあるのは、


どこの学校も同じ。


常に室内で練習できる部活なんて、


ほんの一握りだろう。


外での練習。


校舎内での練習。


学校によってはウェイト用のトレーニングルームが設備してるところもあるかもしれない。


共通するのは、


そこで基盤が作られるということ。


そして…









「よ〜し体育館移動すんぞ。」


「だぁ〜疲れた!!」









ひたすらキツい。

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