《MUMEI》 「暑かったろあの日──よくブッ倒れなかったなぁ」 「──夢中だったんだ。こーちゃんの写真を見てもらいたくて──夢中だった」 「すげーな、お前──」 「‥ぇ‥」 「なぁ、聞かせてくれっか? そん時の事──」 「──うんっ」 その日、私がした事──私が出会った人達の事を、こーちゃんに話した。 「高校生とか、お婆さんとか、こーちゃん位の男の人とか、沢山来てくれたんだ」 「沢山‥」 「それからねっ、『ファン一堂応援してます!』って──」 「マジかっ‥?」 「うんっ!」 「──ねぇ、1つ提案なんだけど──」 「?」 「何すか?」 「これを機に写真集、一新させてみない?」 前へ |次へ |
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