《MUMEI》

「一新‥?」

「ええ──どうかしら」

「──どーやるんすか?」

「アイディアはあなたにお任せするわ」

「俺に‥?」

「ふふっ、あなたの写真集だもの──」

「──じゃあ‥」





こーちゃんが、何かを思い付いたみたいだった。





「俺と‥‥‥」

「?」

「俺とコイツの写真集にしてもいっすか‥?」

「あなたと──蜜花ちゃんの‥?」

「ハイっ──」

「ぇ‥こーちゃん‥」





君と‥私の‥?





こーちゃんは──どんな写真集を作るつもりなんだろう‥。





「じゃあ、今度こそ締切の日に」

「──ぁ‥待って下さい」

「?」

「ちょっと早めに出したいんすけど──」

「ええ──いつがいいかしら?」

「来週には──」

「ええ、いいわよ。だけどあなた達大丈夫なの?」

「大丈夫っす☆」





気合い満々でこーちゃんが言ったから、私も頷いた。





「それじゃあ──アイディア纏まったら連絡頂戴ね」

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