《MUMEI》

「‥詩‥‥‥?」





一瞬‥戸惑う。





私は‥詩なんて書いた事ないし‥こーちゃんにそんな事を頼まれるなんて思っていなかった。





「こーちゃん‥何で──」

「俺の写真に、詩付けて欲しーんだ」

「こーちゃんの‥写真に‥?」





私が‥詩を‥。





「でもっ‥‥‥私‥」

「出来るって」

「‥こーちゃん‥?」

「この景色見た時の気持ちとか、そーゆーのを書いて欲しーんだ、お前に」

「‥私は‥、?」

「頼むっ」

「無理だよ‥‥‥詩なんか‥」





‥私には書けないよ‥。





「──ははっ、悪ぃ、いきなり言われても困るよな」

「‥ぇ」

「さぁて、っと! 写真撮りに行きますかっ」

「‥‥‥‥‥‥‥」





君の為なら、何だってしてあげたい‥‥‥だけど‥。





‥恐いんだ。





‥恐い‥‥‥。

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