《MUMEI》
金髪ヤンキーについて
金髪ヤンキーが俺を睨みつけたまま黙っているので、俺は金髪ヤンキーを冷静に観察・分析する事にした。


金髪ヤンキーの身長は、頼・厳に近く、平均より高く


ついでに体格も、運動部の厳よりは、文化部の頼に似ていた。


(髪と目は、天然じゃないな)


金髪はよく見ると根元が黒く、目も青いカラコンを付けているようだった。


(意外とおしゃれなのか?)


黒いTシャツと、志貴が『絶対ダサい』と嫌う腰パンはともかく


金髪ヤンキーは、耳に数えきれないピアス


首に、かなりゴツイ首輪のような物


そして


(あれで殴られたら痛いな)


全ての指に、ゴツイ指輪をしていた。


(まぁ、睨みや殺気は忍以下だし…)


観察が済んだ俺は、金髪ヤンキーに、質問した。


「ここで何をしていた?

…というか、しているだな。

それを、どうするつもりだ」


金髪ヤンキーはさっきからずっと


頼が劇で着ていた、一狼の衣装をきつく抱き締めていたのだった。


「答えろ」


俺がうながすと、金髪ヤンキーはようやく口を開いたが…


それは、答えでは無かった。

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