《MUMEI》

‥決めた。





──詩を書くって。





‥でも‥‥‥。





自分の気持ちを書くって‥どうやればいいんだろう‥。





「───────」





──あの虹の写真を見ると、いつも思う事がある。





──そういう事でいいのかな。





私はノートを開いて、書き始めた。





【君が来たら 雨が止んだ】

【君が来たら 虹が出た】

【あの日見た 7色の光】

【あれは 君が起こした奇跡なんだ】





──これが、私の気持ち。





私の、素直な気持ち。





私の、素直な気持ち。





「──おっ」

「ゎ‥」





いつの間にか、こーちゃんが私の後ろにきてノートを覗き込んでいた。





「ほんとに‥俺なのか? 奇跡起こしたのって‥」

「うん。──こーちゃんだよ。ほんとにこーちゃんが起こしたんだ」

「───────」

「待ってね──他にも書くから」

「ぉ‥、ぉぅ──」

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