《MUMEI》 暫く歩いたけど、蛍は出てこなくて‥結局、私達は座っていた場所に戻って来た。 「座るか?」 「うん──」 草の上に、膝を抱えて座る。 こーちゃんが、すぐ隣りにいる。 ──私を見ている。 「こーちゃん‥?」 訊いたけど──こーちゃんは答えない。 ただ、黙って──私の肩を抱いて自分の方に引き寄せた。 私は‥こーちゃんにピッタリくっついていた。 ドキドキするのに、何だか安心して‥私はゆっくりと目を閉じた。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |