《MUMEI》

って‥那加に安心させられてどうするんだ、俺。





俺が安心させてやらなきゃならない立場なはずだろ?





‥やっぱり甘えているんだろうか。





特に意識はしていないけど、甘えている時があるのかも知れない。





それは那加が、成長しているからなんだと思う。





だから俺は──。





「‥ゎ」

「呼んでるんだから返事位しなさい」

「悪い‥‥‥いやっ、スイマセン‥」

「別にいいけどね──」





那加は、また小瓶を掲げる。





「日向も見る?」





返事をするより先に、手渡された。





「───────」





それを見つめる内に、懐かしい気持ちがしてきた。

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