《MUMEI》

社長……ジャムおじさんは、専務と向き合いながらも呆けるように視線を虚空に漂わせる…。



その眼は、何か精神的に激しい衝撃を受けた後のように力を失っていた。



S専務「失礼しました…。


…でも社長、私の話を……」



J社長「もういい…。」



ジャムおじさんは、勘弁して欲しいと云わんばかりに、専務の懇願を右手で払いのけた。



S専務「………。」



J社長「忘れたのか…?


T物産の一件だって、アンパンマンがいなかったら穏便には済まなかった…。


それはキミも承知しているだろう…?」

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