《MUMEI》

「ついてるね、私達──」

「だなっ☆」





蛍に囲まれている君は、その光に負けない位──キラキラ輝いていて。





そんな君に、私はやっぱり見とれてしまう。





「みーかんっ♪」

「‥?」





──シャッター音。





「ぇ、こーちゃ‥」

「言ったろ〜?」

「‥‥‥ぁ‥‥‥」





そうだった。





『蛍も撮るけどお前も撮る☆』





すっかり、忘れていた。





「よーしっ、バシバシ撮ってくからな〜?」





そう言ってカメラを向けるこーちゃんが、凄く──眩しかった。

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