《MUMEI》

「全員いるか?」


「はい。」


「よし。


じゃあまず、


明後日の市内リーグのことだが、


今日、


組み合わせが届いたから配るぞ。」


「今日届いたんすか!?」


「そうだ。」


「おそ!!」


「まぁそう言うな。


参加校が少ないからな。


ギリギリまで募集してたみたいた。」


「あ〜。
なるほど。」


コピーされた組み合わせ表を、


選手たちはじっと眺めた。


「北農と赤高がAか。」


「どっちかだろ〜な。」


「お前ら聖龍と秀皇が出ないからって油断すんなよ。


市民体で赤高に1点差だったんだ。


それに前半は負けて終わってる。


30分ゲームってこと忘れんなよ。」


「は〜い。」


彼らは決して油断していたわけではない。


自信があったのだ。


今や海南高校は秀皇大附属を落とし2強入りしたれっきとした強豪校。


そして春からさらに練習を重ねた彼ら。


その彼らの目標は打倒聖龍。


つまり、


高総体優勝へと向けられていたのだ。


市内リーグはその為の最終調整程度に考える選手も、


少し混じっていることも事実。


そんな中…


「俺が!!」


「?」


「俺が関谷を止めるぜ。」


市内リーグという小さな大会に熱が入っていたのは、


「俺も負ける気はないな。」


未來と千葉だった。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫