《MUMEI》 事件の始まり「ひでぇ…」 その部屋には肉の腐った臭いが充満していた。 壁は8割を血が染めていた。 「猟奇殺人…いつ見ても吐き気がするわね」 浅見ラオンはチッと舌打ちしくわえていた煙草を吐き捨てた。 「ちょ、先輩、ここは現場っすよ!?」 部下の北沢タモツの咎めにラオンは更に二度舌打ちをした。 「うっせぇんだよタモ、どうせここら一帯焼き払う事になるんだから」 「え…それじゃこの件…」 「あぁ、『組織』が絡んでやがる」 (続く) |
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