《MUMEI》

安本さんが用意してくれた教室。


合宿した時に勉強会をやってた教室だ。


「明日の日程はこんなもん。


トーナメントじゃないから負けたらすぐ終わりっつわけじゃないけど、


1戦も落とす気はないし、


その辺はお前らもわかってるだろ?」


「おっす!!」


うん。
いい返事だね。


「試合展開によっては1年生にも出てもらうからそのつもりで。」


「はい!!」


うんうん。
かわいいやつらめ。


「練習の成果を思いっきり出して行こう!!」


「はい!!」


「よっし。


じゃあ安本さん。


お願いします。」


「あっ、
うん。」


安本さんが教卓へ。


「えっと…


明日は朝早いけど、


皆遅刻しないように。」


そんなことかい…


もっと盛り上がるような感じで締めてくれよ…


「それと…」


「!」


「明日は気持ちいい酒を飲ませてくれ。
以上!!」


「…」
「…」
「…」









「ぷっ…」









「くはははははは!!」


「任せといて先生!!」


「飲ませてあげっから!!」


「いいですね〜。
自分も一緒に飲みますよ。」


「あ!!
俺も俺も!!」


「沖…
おめぇ〜は未成年だろ!!」


「クロさんだって!!」


「この前成人したじゃん!!
誕生日プレゼントくれたじゃん!!」


「あ…
いやでも二十歳前からタバコ吸ってたじゃないすか!!」


「それとこれとは話が別だ
!!」


「あ〜!!


もうクロさんなんて知らね〜よ!!


この理不尽ヤロ〜が!!」


「…千秋。
明日スタメンよろしく。」


「あ!!


うそうそ!!


も〜!!


クロさん大好き!!」


「いやそれは何か違うな…」


「クロさ〜ん!!」










大会前日。


僕らに緊張はない。

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