《MUMEI》 ──それから、色んな水槽を見て回った。 『ん‥那加?』 横を見たら、那加がいない。 『‥‥‥?』 グルッと見回したら。 ──いた。 アザラシの水槽の所に。 『‥ビックリした──‥いきなりいなくなるなよ那加‥』 『可愛い‥』 『ぇ』 『ふふっ、何か日向に似てる♪』 『俺に‥?』 何ていうか、意外だった。 『‥似てるか‥?』 『似てる似てる♪』 俺とアザラシを見比べて、那加は独りで納得していた。 何で那加が、アザラシが俺に似ていると思ったのかはまだ分からない。 後で‥訊いてみようか。 前へ |次へ |
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