《MUMEI》

『あれも何か日向に似てる♪』

『ぇ‥』





アザラシの次はシロイルカ。





嬉しいような、恥ずかしいような、不思議な気分だった。





──ショーが始まって、那加はイルカ達が器用に輪くぐりなんかをするのを夢中になって見つめていた。





『凄いね──』

『ぁぁ』

『日向もやってみる?』

『いやっ、俺は無理だ‥』





あんな事は、よっぽどられないと‥。





『ふふっ──』

『那加‥?』





まさかあの後、帰ってから本当にフラフープくぐりをさせられるなんて思わなかったな‥。

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