《MUMEI》 「まぁ、でも遅刻はしなかったけどな?」 「‥‥‥」 「夜とかちゃんと寝てるのか?」 「‥ぁ‥その‥‥‥」 「あんまり夜更かしばっかしてると体壊すぞ?」 「‥はい、すいません‥」 分かってるつもり。 「そういやお前、進路とかどうするんだ?」 「ぇ‥‥‥」 「俺──別に担任でも進路指導でもないけどな? 何か気になったから」 「‥‥‥先生に‥」 「ん」 「先生になりたいんです、私‥」 「先生‥‥‥?」 「‥はい」 意外、って思われたかな。 意外、って思われたかな。 私なんかが先生になりたいなんて──おかしいよね、やっぱり‥。 「──何でそう思うんだ?」 ──返ってきたのは、質問だった。 前へ |次へ |
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