《MUMEI》 「──あんたの写真、結構好きだから」 「───────」 「頑張りな、『こーちゃん』」 叔母さんはそう言って、優しい笑顔を見せた。 「蜜花ちゃん」 「‥はい‥」 「良かったね」 「ぇ‥」 「いいお兄ちゃんに拾ってもらえて」 「──はいっ」 本当に。 ──良かった。 こーちゃんに──君に出会えて良かった。 「──叔母さん」 「?」 「勝手に出て行って‥ごめんなさい」 「──謝んなくていいよ、あんたはちゃんと自分の道選んだんだから」 「──っ──」 「じゃあ、ね」 「──叔母さん」 「ん‥?」 「ありがと‥」 ──心配かけてごめんなさい‥。 でも私──大丈夫だから。 ──こーちゃんが側にいてくれる。 だから──安心して。 前へ |次へ |
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