《MUMEI》 一通り見て回った後、最後に土産物コーナーに向かった。 そこで、那加が見つけたんだ。 小瓶に入った、星砂。 『わぁ‥綺麗──』 『?』 『ほら、綺麗じゃない?』 『ぁぁ──。ちょっと待ってな、今財布‥』 『いいよ、別に』 そう言ったけど、欲しそうなのは明らかで。 『──どうぞ、姫サマ』 『‥‥‥ありがと』 買ってやったら、嬉しそうに笑ってくれた。 それを、那加はまだ大事に持ってくれている。 「何笑ってるの?」 「ぃゃ──」 「教えなさいよ」 前へ |次へ |
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