《MUMEI》

「──思い出してたんだ」

「何を?」

「水族館行った時の事」

「ふぅん──」





それとなく呟いて、那加はベッドに腰掛けた。





「それでボーッとしてたんだ」

「悪い‥」

「別に怒ってないから。ちょっと退屈だっただけ」





つまり、ちょっとはご機嫌斜めな訳だ‥。





「またアザラシとか見に行けるかな」

「ぁぁ」

「他にも──イルカとか、ペンギンとか──」

「当たり前だろ?」

「‥‥‥そんなにキラキラしないでよ」





その台詞に、俺はポカンとした。





「キラキラ‥?」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫