《MUMEI》

「じゃあ──こんな感じで、どうかしら」

「おっ──いっすね♪」





そんなこーちゃんに釣られて笑顔になりながら、香坂さんが壁の額に目を向けた。




「ふふっ──それにしてもこの虹の写真やっぱり素敵ね──。前出したのも、蜜花ちゃんが詩付けてくれた分もっと魅力的になったって感じ。蜜花ちゃん──前から書いてたりしたの?」

「ぃぇ──こーちゃんに書いてくれって頼まれて──‥最初は‥恐かったんです。こーちゃんの写真を駄目にしちゃうんじゃないか‥って」

「そんな事ないわ──晃君の事想ってるのがよーく伝わって来るし」

「ぇ‥」

「自信持ちなさい。ね?」

「──ぁ‥ありがとう、ございます──」

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