《MUMEI》

「何で‥なりたいか‥?」


それは──‥。


「先生‥菅原先生みたいになりたいから‥」


「俺‥?」


「‥はいっ、憧れてるんですっ、私──」


「俺に‥?」


「はいっ‥」


言っちゃいました‥。


「ぁ‥すいませんっ、今のは‥」


「そうかぁ、お前俺みたいになりたいのかぁ──」


「‥‥‥」


「っ?」


「頑張れよ?」


「ぇ──」


「俺も応援してやるからさ」


「──先‥生‥?」


「よしっ、じゃあさっきのとこからな?」


また、黒板に向かう先生。


その後ろ姿を見つめて、またぼんやりしてた。

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