《MUMEI》

先生はスーツがとっても似合ってる。
髪に微妙に寝癖があって、目は細くてちょっとたれてて人懐っこい顔をした人だった。

先生を見た瞬間、なんか顔が熱くなるのを感じた。同時にすっごく心臓がバックンバックンいってビックリした。

先生は手招きして
「一回こっちさおいで?」
って優しく言ってくれた。勿論すごい訛った口調で。

うちは言われるがままに職員室の中に入った。先生のいる職員室は第2職員室っていうちょっと狭い所だった。

「ま、どうぞ座って」

そう言って先生は近くにあった回るイスをうちに出してくれた。またまた訛った口調で。

「ぁ、ありがとうござィっます…ッ」

心臓がドキドキすごくて声が裏返りながらもお礼を言って腰掛けた。

したら、

「ん?…なんか顔、赤ぐね?だィじょぶ?」

ってうちの顔をのぞき込んできたんだ。
その時チラッと先生と目が合って顔から火が出るかと思った。

「だ…ッ、だぃじょぶですッ!!!」

うちの反応が面白かったのか先生は笑ってた。
すごくどもりながらも事情を説明すると

「あ、俺も奨学金借りだんよ〜」
ってニコッて笑って詳しく教えてくれた。
先生が資料を読んでる時にチラッと先生のコト見たら、先生の膝とうちの膝が触れ合った。
すっごくドキッとしたけど先生は気付いてなくて、この後の説明の間もずっと先生の膝とうちの膝は触れ合ってた。

説明が終わってから

「有難うございました…ッ!」
って言ったら

「いんや、まだなんかあたらなんでも言っての」

って手を振ってくれたんだ。

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