《MUMEI》
お互いの状況確認
真白…さんに、恭が怒られている間


俺と志貴は、お互いに何があったのかを確認し合う事にした。


それによると


志貴は体育館から出て、すぐに中庭に向かったが


既にそこには真白さんがいたらしい。


そこで、俺が恭を不審者だと思ったように、志貴も部外者の真白さんを警戒した。


しかし、わけのわからない態度の恭と違い


真白さんは、外見に似合うお嬢様口調で、志貴に丁寧に理由を伝えた。


『お恥ずかしい話ですけれど、私の彼氏がコスプレ趣味がありまして…

先日、こちらの劇で拝見した一狼役の衣装を一目で気に入ってしまいまして

演劇部の方にお願いして、衣装を譲って頂くと聞かなくて

心配で…

付き添いで来たのですが、目立つ場所で待っているのは恥ずかしくて、こちらにおりました』


(変態の彼氏を持つと苦労するな)


俺は、理由にすぐに納得したが


「何か、あのお嬢様、…怪しいのよね」


志貴は何故か納得していなかった。


「どう見ても、あの彼氏、彼女にメロメロだし。

コスプレ趣味があるように見えないし」

「でも、犬耳普通に付けてたぞ」

「そうだけど…」

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