《MUMEI》 ──4限目。 菅原先生の、生物の授業。 補講してもらったお陰で、何とか授業についていけるようになった。 なるべく、特に1限の時は遅れないようにしなくちゃ。 そう思って、黒板に書かれた文を写してた。 教室に響く、先生の声。 それを聞きながら、やっぱり私はぼんやりしていた。 【好き】 ‥? 好き‥。 「‥‥‥ぅわ!?」 何書いてるの私っ‥。 「──どうした鹿瀬? 虫でもいたか?」 「いえっ‥何でもありません!!」 ‥慌てて消した。 ‥慌てて消した。 「──────‥」 私‥本当に好きになっちゃったのかも知れない。 前へ |次へ |
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