《MUMEI》
変化
祐太の車で帰ることになった私の心中は、穏やかじゃなかった。
(はぁ、何を話せばいいのかわからないし、なんだか怖いから苦手なのに。)
いつも送ってくれている人を恨めしく思いながら、車に乗り込んだ。
(あぁ、どうしよう。緊張してきた。)
そんなことを考えていると、
「伊東さん、仕事は慣れてきた?
困ったら、俺とか小西くんに相談するといいよ。」
笑顔で話しかけられた。
あれ?印象と違う。
そういえば私、この人とちゃんと話したことないかもしれない。
祐太に対する見方が変わった瞬間だった。
今も覚えている。
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