《MUMEI》
主婦の仕事、主人の仕事
翌朝、やはり、宏志はどことなく、冷たい
私はいつもどーり。

友人から愚痴を聞かされたことがある。
「俺は1日中、仕事して、食べさせて、お前は、三食昼寝付き!楽でいいなあ!」
と、旦那に言われた、と。
世の中の、旦那様達は勘違いしている、24時間365日休みなく、働いているのは主婦であると。
朝は、誰よりも早く起きて、朝食準備、洗濯物、家族がいなくなり、掃除、急いでパートや仕事に行き、帰りは買い物して、夕飯作り、毎日、家族の身体を気づかいながら、節約料理、誰よりも遅く寝る、夜中、子供が具合悪くなれば、看病。家事も仕事も育児もやっているのは主婦である、日曜だからって、ゴロゴロしたり、遊びに行ってしまう、旦那様達。
主婦は、日曜も家事が待っている、旦那が遊びに行ってしまえば、子供の世話が待っている。
仕事だけしている、旦那様はどれだけ楽であろう。
そう、思いつつ、主婦は内心感謝して過ごしている。必ず、
「お帰りなさい、お疲れ様でした」
と、帰宅した、宏志に声をかける。
「そういえば、お疲れ様なんて、この人から言われたことないなぁ」

そう、思いながら、また、1日が終わろうとしている。
また、夜がくる。

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