《MUMEI》
発展
それからの私たちは、しばしば一緒に帰った。

祐太との会話はいつもウィットにとんだ内容で、飽きることがなかった。


はずむ会話。

近付く距離。

恋に落ちるのは、いつも突然。

気がついた時にはもう遅かった。


仲間と食事に行ったときは、自然と祐太の車で帰った。

他愛もない話をする時間が好きだった。


そして、その日がきた。


「ずっと目隠しをして見ないようにしていましたが、もう気付かないふりはできなくなりました。

いつから、私のピラミッドの頂点にいたんですか?」

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