《MUMEI》

実は私、今日は朝ご飯を食べないで来たんです。


でもその事、先生は知らないはずなんですよね。


何で先生は──私にこれくれたんでしょうか‥。


「ふぅ‥」


──誰もいない教室。


自分の席に座って、さっき先生にもらったオニギリを見つめる。


包んであるアルミホイルを、開く。


「──ゎ‥」


綺麗な形。


まるで、コンビニに売ってるのみたいだ。


「───────」


これ──先生が作ったのかな。


「あれ、まだ食ってなかったのか?」


「わ‥!!」


いきなり声がして‥ビックリした。


「せ‥先生‥」


「別に毒なんか入ってないぞ?」


「あの、いいんですか‥? もらっちゃって‥」


「──ふはっ──何だよ、そんな事気にしてたのか?」

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