《MUMEI》

でも、そう思えば思う程。


余計に、考えちゃうんです。


しかも‥授業の時なんか気まずくて気まずくて‥。


まともに先生を見る事も出来ないんです。


先生は、いつもと変わらないんですけどね‥?


でもそれが、逆に私には辛いっていうか‥。


──‥やっぱりあの時、逃げないでちゃんと最後まで聞いておけば良かった。


どっちか分からないままって、何か落ち着かない。


『俺──』


あの後、先生はどう答えるつもりだったのかな。


「うーん‥」


「そんなに難しいか?」


「ゎっ‥」


「?」


「すっ‥すいませんっ‥」


今‥小テストの最中だって事‥すっかり忘れてました‥。

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