《MUMEI》

「あの、この虹の写真っていつ撮ったんですか?」

「ぁ──これはっすね──」






あの日の事をこーちゃんが話すと、みんな聞き入っていた。





「じゃあこの天の河は?」

「ぁ、こっちは──」





訊かれる度に、こーちゃんは写真を撮った時の事を──嬉しそうに話していた。





「コウさんほんっと楽しそうだね──」

「うん」





──本当に。





「ぉ‥そーだっ、みんなで写真撮りませんかっ?」

「えっ、マジ!?」

「コウさんとっ?」





こーちゃんの提案で、みんなで記念写真を撮る事になった。





「ほらっ、みかん♪ 須崎♪」

「──うんっ」

「何かさ、修学旅行みたいじゃない?」

「ほんとだ──」

「──じゃあ撮りますよー♪」





カメラをセッティングしたこーちゃんが、私の隣りに来た。





──カシャッ。





「んじゃこれ、現像して皆さんに送りますねっ。ぁ‥名前と住所ここに書いてもらえます?」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫