《MUMEI》

写真展は大成功。





来てくれた人達は、最後まで笑顔だった。




『──バイバイ♪』

『また開いて下さいね、写真展』

『あのっ──今度あたしの写真見てもらえますかっ?』





声がかかる度に、こーちゃんも笑顔で答えていた。





「お疲れ様、蜜花ちゃん」

「ぁ、香坂さんもお疲れ様でした──」

「はーっ、楽しかったぁ♪」

「有里もお疲れ様──」

「頑張ったのは蜜花達だよ? あたし見に来ただけだし」

「来てくれて──嬉しかったから」

「ほんとっ?」

「うんっ」





ありがと、有里──。





「──みかん」

「?」

「あんがとなっ、色々──」





そう言われて、何だかくすぐったくなった。





──幸せ。





君が、幸せでいてくれる事が。





それが、私が見つけた幸せ──。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫