《MUMEI》 まだ大人じゃない。 でも、まるっきり子どもでもない。 そんな私が、恋をした。 初めての恋。 初めて、好きになった。 ──晃君を。 自慢のお兄ちゃんを。 少し前までは、こう思っていた。 ──早く大人になりたい。 ──強くなりたい。 大好きな君に、近付きたくて。 でも、焦る事ないんだ。 そう、君が気付かせてくれた。 「───────」 ──写真立てに入っている1枚の写真。 毎日、私はこれを見ている。 虹をバックにして、2人で笑っている。 ──楽しかったな──。 君と過ごした時間の全てが、私の大切な宝物。 キラキラした思い出は、いつまでも色褪せない。 ずっと、輝き続ける。 「蜜花ーっ、散歩行くぞー♪」 「──うんっ!」 前へ |次へ |
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